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2019 7月の記事一覧
一般的に関節と言えば身体を動かす・曲げる・伸ばす時に使い、骨と骨をつなげているという認識だと思います。その通りなのですがもっと専門的にみるとただ曲げたり伸ばしたりするのではなく「骨を捻りながら曲げたり伸ばしたりしている関節」も多いのです。
骨を捻りながら曲げたり伸ばしたりする為には関節面が回旋したり回転したり滑ったりしないとできません。平年関節ではお互いの関節面が滑って動いています。背骨の椎間関節などは平面関節です。
関節の機能が悪くなる原因はこの関節面の動きが悪くなることです。関節面のすべり・回旋などがスイスイ行われないと関節周囲の筋肉・関節包などが緊張し(過緊張)筋肉が縮んで硬くなります。これがコリや痛みの原因にもなり長期的に過緊張が続けば過緊張が連鎖して広がっていき他の関節にも影響を及ぼします。
このように筋肉が硬くなる原因は関節面の動きにありますので、いくらマッサージ・ストレッチで筋肉をほぐそうとしても原因である関節の機能が治っていなければまた過緊張が起こって硬くなります。マッサージだけでは治らないのはこの為です。
また関節面がスイスイ滑ってくれないと関節自体の動きも硬くなり関節を曲げたり伸ばしたりするにも力が必要になります。つまり筋力が必要になります。筋力を必要以上に使えば筋肉は疲れて疲労が溜まります。硬い関節を動かすという事は重いドアを開けたり閉めたりする事と同じです。
10回重いドアを開け閉めするより10回軽いドアを開け閉めする方が疲れないのは明白です。
このように関節の機能が悪くなると痛み・こりを惹き起こすだけではなく、疲れ・だるさ更には運動能力にも関係してきます。
AKA博田法はこのような関節機能障害を正常に戻し関節がスイスイ動くようにする事によって身体に起こっている様々な症状を改善する治療法です
AKA博田法は素晴らしい治療法であることは間違いないのですが、受けたくてもなかなか受けられないという状況は変わっていないように思います。東京都の場合、現在10か所くらいの施設がありますがそれでも指導医の先生は予約でいっぱいです。
地方に少ないので地方の患者さんも東京に来てAKA博田法を受けている状態です。
AKA博田法は今までの腰痛など筋骨格系の痛みに施されてきた治療法の考え方とはかなり違うのでさんざん伝統的な治療の説明を受けてきた患者さんにとっては理解する事も大変です。
例えば高齢者の方が寝返りや立ち上がりなど「動作」ができなくなると病院では「筋力が落ちたせいなので運動して筋力をつけてください」と言われます。患者さんは真面目に運動を行うと痛みが悪化したり負担が更に蓄積したりしてもっと動けなくなることもあります。
当院に来る高齢者の患者さんでも寝返りなどの動作ができない方もいらっしゃいますが、AKA療法で骨盤の仙腸関節をはじめ背骨の椎間関節・肋椎関節などの動きが良くなるとスイスイ寝返りが出来るようになります。
つまり寝返りなどの動作ができないのは「筋力」のせいてはなく「関節が硬くなって機能していないから」なのです。
AKA博田法はその硬くなった関節面の動きをスムーズに動くようにする治療法です。
僕の父はAKA博田法の指導医でした。今は父の梅田整形外科は2年前に閉院しました。
父は僕が小学生の頃、整形外科でありながら「鍼治療」を始め腰痛や身体の痛みに対して薬や電気治療だけでは効果がないと感じ鍼治療を始めたと言います。鍼は一定の効果があったようでずーっと続けていました。
父が足立区医師会会長や理事をやっていた頃、博田先生が足立区医師会にやってきて「AKA博田法」を紹介した際に父もその場にいたようです。
父は人に教えてもらうとか人の意見を聞き入れるとかは苦手な人で自分でいろいろ研究し努力して今まで治療してきましたが博田先生のAKA博田法には心惹かれ飛びついたようです。その後AKA博田法にのめり込みその効果に感動し「鍼治療」は止めてAKA博田法だけに専念しました。そして指導医になり数多くの痛みに悩む患者さんを救ってきました。
私は兄が医師の道に進んだ為、別の仕事をしていましたが兄が突然、心不全で倒れ亡くなったのを機に父が僕にAKA博田法を教えたがっているのを知りましたが当時別の仕事もあり生活もありましたので医学部への道は断念し、働きながら夜間の鍼灸と柔整師の専門学校に通い父にAKA博田法の指導を受けました。
そして現在は自分の整骨院でAKA博田法をもとにしたオリジナル施術を行っています。
やはりどんな治療法にも飛びつかなかった父が唯一興味を持ったAKA博田法という治療は実際自分でやってみると素晴らしい物でした。今ではびくがその治療法にのめり込んで20年になります。まだまだ技術を向上させ多くの患者さんを救っていきます。